音と珈琲のお部屋 cafe&bar「音屋」。
浦添牧港でムジカは今日もお留守番。
誰か遊びに来ないかなぁ。
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
マスターの話を聞いた後
なんとも言われぬ気持ちになったN郎だったが、 毎週この店に通っている今の自分を考えてみると、 その老人にはむしろ親しみの念すら感じられることに気がついた。 「俺だってたぶん...天国に行く前にちょっと挨拶くらいはね」 その時、降ろしたはずの重い扉の前に一組の男女が立っていた。 「あの、すみません。もうのれんですか?」 「いえ、ちょっと扉の具合を確かめていただけです。 最近ちょっと立て付けが悪いみたいなので。 どうぞ、中にお入りになってお好きな席に」とマスターが言った。 「すみません」 男女は少しうつむいて店に入るとカウンターへと陣取った。 そこは窓とU字型のカウンターテーブルの端が向かい合った場所で、 奥まった感じのN郎お気に入りの席だった。 マスターがいつもながらの軽快な手つきで、 重いグラスに入った水を差し出した時 「なんだ!今日のあれは。僕は全然聞いていないぞ!」と男が急に切り出した。 「ごめんなさい。ああいう集まりだとは思わなかったのよ」 「私だってびっくりしたの。本当よ」 水をぐいっと飲み干しても、男の怒りはおさまらないようだった。 「だいたい君はいつもそうだ。いつもそうやって僕に恥をかかせる」 「今回だけじゃない。この前だってそうじゃないか! 君が僕を誘う時はいつでも、僕は場違いな格好で筋違いな場所に連れて行かれて、 そして勘違いした人間と思われることを我慢しなくちゃならないんだ。 もうたくさんだ!」 「あなただけじゃないわ。わたしだってきっと...」と言いかけた女の言葉は、 男の重すぎる一言に遮られた。 「もう、おわりにしよう」 (YY) その時だった。 女がその言葉を聞き終わるか終わらないかのタイミングで 折り重なった分厚い雲をいとも簡単に突き破る一筋の光が入って来た。 「営業してますか?」(コニー) 「あと…マスター!ロイヤルミルクティーをアイスで!」 アイスにできるのかは、前に確認済だった。 (YNB) 確認済みといってもまさか深夜のBARに ロイヤルミルクティーのアイスがあるなんて知らなかったが、 以前、一人静かにウイスキーのストレートを飲み、 他の客が注文したのを記憶していただけなのだ。 しかもその記憶もいつの記憶なのかは思い出せない。 今年41歳になる私にとって この街もこのBARも初めての場所なのだから・・・。 (MIZoo) PR |
カレンダー
カテゴリー
最新記事
(11/13)
(10/10)
(10/09)
(10/03)
(09/25)
(09/19)
(09/11)
(09/06)
(09/05)
(09/04)
プロフィール
HN:
MUSICA
年齢:
17
性別:
女性
誕生日:
2008/01/06
職業:
店長代理
趣味:
翻弄
自己紹介:
気ままな日々に喜びを。
毎日20時から ひっそりお留守番。 お酒はもちろん 自家焙煎珈琲や エスプレッソ ナポリピッツァ トリッパ 自家製スコーンに季節のジャムで こっそり夜カフェ&バー始動中。 場所:浦添牧港 目印:深緑のミニクーパーと丸大スーパーさん 気が向いたらおこしやす。
カウンター
アクセス解析
|